ト ニ ー

             トニー おまえの
             その すねた瞳に
             何故か 心引かれる
             世の中に裏切られた
             そんなおまえの姿が
             ひどく 哀しい
             前を 見ることを 恐れていた
             おまえが
             眩しげに 瞳 見上げたとき
             おまえの 心の叫びが
             私の心を 捕らえる
             トニー 心優しい人よ
             おまえの瞳が好きだ






逝ってしまった恋

             ドレスの裾を ひるがえし
             君は舞う
             終わってしまった恋を
             懐かしむように
             君の瞳は 何も語らない
             過ぎ去った時は
             遠く忘れ去ったように
             君は舞う
             逝ってしまった人を
             哀れむように
             君は舞う






魔 性 の 人

             ふと 伸ばされた
             貴方の 指先は
             その緩い動きだけで
             私の心に 傷をつくる
             触れれば 必ず 傷つくのは
             私の方だと 分かっていても
             貴方を 見ずに 追わずにいられない
             あまりに 神秘的で 魔性を持った
             貴方の瞳の輝きは
             永遠とも言える時の中
             私を 引き吊り込んで行く
             ボロボロになりながらも
             貴方の恐ろしいまでの
             美しい微笑みを 見つめていたい
             心が 無に帰る日まで






紫 の 人 ーとどかぬ恋ー

              紫の 彼の人の
              後ろ姿を 追いつつ
              言葉に 出来ない
              もどかしさに
              眠れぬ夜を
              いく夜 過ごしたか

              黒髪を なびかせて
              風を追い
              笑いながら 駆ける姿に
              心乱れ
              恋 焦がれても みのりはしない
              知りながらも 想いはつのる

              紫の 紫の美しい女
              貴女のためならば
              この命
              いといはしないものを






伯 爵 ーあなたへー

             貴方の魔力は 私達にとって
             永遠に 解けることはありません
             貴方への 想いを この花に託します
             永遠の愛の旅へと 旅立つ人へ






無  題

             拍手の渦が
             私を 包み込む
             心の底を 揺り動かすように
             涙より笑顔が
             この場に 相応しいから
             声に出来ないけど
             唯 ありがとう
             大きな 優しさが
             ひとつ ひとつの 想いが
             今 この瞬間に
             ひとつの 愛に変わる

             心の底の 喜びが 消えないけど
             少し前までの
             あの感動は そのままだけど
             今は 誰もいない
             この場所を ひとり見ている 私

             何百 何千の心が
             夢を つくって
             夢を 素敵な現実に変えたから
             私は 今
             その喜びを 噛み締める
             生きてきて良かった
             私は 幸せだと





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